活動記録

施術家 吉田正幸のブログ

削ぎ落していく勇気

     

手技を習いたての頃は新しい施術にテクニックに飢えています。

ですから、ギラギに目新しい手技を貪欲に探り始めます。一度覚えると何度でも練習して自分の身体に叩き込もうとします。

このように手技はIput&Outputの連続で覚える以外方法はありません。

しかし、ひとつ手技を覚えてもそれで完成ではありません。実は数多く覚えた手技を今度は自分用にカスタマイズしなければ使えないのです。つまり、「削ぎ落としていく勇気」が求められます。

例えば、映画製作には40時間以上の素材から2時間ちょっとへ編集して作品へ仕上げるそうです。仮に40時間の素材を2時間へ編集するとしても38時間はカットして必要なくなるわけです。

手技のテクニックも似たようなもので何か月も、何年もかけて習得してきた施術テクニックは1分~せいぜい5分ほどに集約する必要があります。

その患者さんの症状に瞬間でフィットさせて落とし込めるようになればグッと上達していきます。“削ぎ落とす”ということは手技を取得していく上で忘れないで欲しいことのひとつです。

頸椎や胸椎、そして腰椎の高度な関節矯正に関しては人によって習得するのに3年かかると日本のカイロプラクティックドクターが良く言っていました。

時間をかけて、熟成して良いものができる。

それは映画だけではなく、お酒や寝かせた肉もしかりです。

もし、新しい手技を習ったら、触手を敏感にして意識を込めて思いっきり時間に投資して欲しいと思います。さらっと流して満足せずにいろんな感覚で試してみる。同じ手技でも人によってアクションは全然違ってきます。

そして、習得時間を短縮させるには、ズバリ“回数”ですね。施術する回数。

なので繁盛している治療院やサロンで勤務している方々はそれだけでも有利です。

集客は実力を上げていく最短最速の道。

あれも必要、これも必要・・・から、
あれもいらない、これもいらないへ変化させていくということ。

削ぎ落していくことがもっとも難しいと思います。

削ぎ落していく勇気を自ら課してみるとあらたな発見があるものです。