腰や膝が痛い、背中が痛い、肩がこる・・など、
最近も多くの方が来院されている。
ほとんどの慢性的な症状は背骨の歪みと同時進行だと思う。そして、背骨とメンタルの関係は、神経系を介して密接に結びついているようだ。
背骨は、中枢神経系である脳と末梢神経系をつなぐ重要な橋渡しの役割を果たしていて、脳と身体の他の部分との間で情報を伝達するために使用される。
この情報の伝達がスムーズであるかどうかを左右してしまうひとつの要素として、メンタルが影響を与えるのではないだろうか。
簡単に言うと、背骨の神経伝達はメンタルヘルスに重要な影響を与え、背骨の問題があると、感情の調整やストレス応答が損なわれて、自己評価が低下する可能性がある。
実は姿勢を良くすることは、メンタルヘルスにさまざまなポジティブな影響を与えることが科学的に証明されているのだ。
まずは、「自信と自己肯定感の向上」
その中でも、「パワーポーズ効果」というのをご存じだろうか?
パワーポーズとは、胸を張って背筋を伸ばし、堂々と立つ姿勢のことをいう。たったこれだけで自信や自己肯定感を高める効果がある。
アメリカの心理学者である、エイミー・カディの研究によると、パワーポーズを取ることで、自己評価が高まり、自分に対するポジティブな感情が増すことが示されている。
なにも定期的に整体院に通った方がいいですよ!などといったことではなく、自らの“姿勢”を意識的に意識しましようねってこと。
良い姿勢の定義は、身体の各部位が正しく整列し、筋肉や関節に余計な負担がかからない状態を指す。
例えば、立っている時の姿勢に関しては、頭をまっすぐにし、耳が肩の真上にくるようにして、顎は軽く引き、視線はまっすぐ前を向ける。
特に、体重は足の親指、小指、かかとの三点に均等にかかるようにし、バランスを保つことを優先させただけで全身のバランスが良くなる。
座っている時の姿勢としては、とくに肩。リラックスさせ、後ろに引き、胸を開き、肩を前にすぼめず、自然な位置に保つ。
背中はまっすぐにし、自然なS字カーブを保って、特に腰の部分は椅子の背もたれに軽く触れるようにする。これだけで十分だろう。大体こんなことを終始維持すること自体がストレスになったら意味がない。
オークランド大学の2017年の研究では、姿勢を良くすることで、うつ症状が軽減されることが示された。確かにうつ症状のある方は、まず姿勢が悪い。
ここから先は個人的意見だが、
気分やメンタルを一新したい時には、あれこれ考えず、まずは炭水化物をとってぐっすり眠ること。そして、翌日の朝に自分に対して「おはよう!!」と声掛けをして、「バンザイ」ポーズをとること。
メチャクチャ単純だが、これの反復継続が案外と効果がある。
日常生活の中で意識的に姿勢を正すことで、よりポジティブで自信に満ちた気持ちを維持することができることは間違いない。