『浮浪雲』(はぐれぐも)という日本の漫画があります。
原作者はジョージ秋山氏。
1970年代から2017年までのロングラン漫画で僕は30年以上前に友人の勧めで読みました。
幕末時代の江戸・東海道の宿場町『品川宿』で問屋を営む「夢屋」の主人・雲(くも)は妻・かめ、11歳の長男・新之助(しんのすけ)、8歳の長女・お花(おはな)の4人暮らし。雲は仕事そっちのけでいつも遊んでばかりで、無類の酒好き女好きである。動乱の世ではあるが、ささやかな庶民の家族や人間模様をコミカルかつシリアスに描いている。ウィキペディアより、あらすじ抜粋
この主人公の雲が曲者なのです。
フラフラとした遊び人で口癖は「おねえちゃん、あちきと遊ばない?」
見かけは髷をきちんと結わず、前に結って、女物の着物を身に着けたいわゆる遊び人。
風習や物事に一切囚われず飄々としていますが、実は柔軟かつ強靭な精神力を持っていて、そこが面白い。
また、老若男女を問わず、非常に人を惹きつける魅力を持ち、有事の際には「雲が一声掛ければ、東海道中の雲助が集まる」と噂されていて、しかもメチャクチャ強いんですよね。
このチャラチャラ主人公、雲の台詞で有名なのが、
「小言を気にせず、流れる雲のごとし。」というセリフです。このフレーズにとても惹かれました。
経営は、「着眼大局、着手小局」です。
特に店舗経営はスタッフからもお客様からも何かと小言を言われる場面が多いものです。そのたびに、「小言を気にせず、流れる雲のごとし。」というフレーズを思い出すのです。
広い視野で物事を全体的に大きくとらえ,その要点や本質を見抜く。それが経営者。
この雲の生き方に、ホント惹かれます。
2021年5月29日公開