人間の身体は宇宙の一部だと感じます。
無意識のうちに刻んでいる「サイクル」、つまりカラダのリズムは不思議。朝目覚めて、夜には眠くなり、季節が変わると気分も体調も変わ流という普段は全く意識しない、このリズム。
このリズム、地球が持つ大きなサイクルと一人一人が密接に関係していると思えてなりません。
なので、敏感な人はこのリズムを操作する必要があります。
地球には日周期(昼夜)、月周期(満ち欠け)、季節周期(春夏秋冬)がある一方、人間には睡眠周期(およそ90分)、ホルモン分泌のサイクル、さらには感情の波や人生のライフステージという長期的な流れがありますね。
たとえば女性の月経周期は月の満ち欠けとほぼ一致する28日。これは太古の人類が月明かりに導かれて生活していた名残かもしれません。
さらに言えば、地球は原子内の軌道電子などの歳差運動や氷期・間氷期のような、1万年単位の壮大な周期もあって、これを人間の人生に置き換えるなら、たった80年の一生は春の一瞬の芽吹きくらいかな、とも思えます。
私たちが「人生の転機」と呼ぶものも、地球にとっては単なるちょっとした風の変化にすぎないのです。それをまるで地球儀でもみるように客観的にみていく必要が、特に敏感体質の方には必要だと感じます。
そう考えるとあまりにも短い人生は切ないけど面白い。生まれ変わりがあるとすれば、死ねない中でさまざまな宇宙的な体験を強いられているわけですから。リズムとともに。
この壮大なリズムの中で「自分だけの時間」を生きていて、四季の移ろいに心を動かされ、月の満ち欠けに願いを託し、太陽の光で身体を整え、さまざまな体験をするわけです。実に詩的な存在がこの人間。
もっと言えば、人間の内面のサイクルも俯瞰してみると面白いです。
集中と弛緩、成長と停滞、喜びと哀しみ・・・これらもまた、地球のリズムに呼応している部分もあるかもしれませんね。
当整体スクールの卒業生で千葉県で活躍している敏腕整体師がいます。
その先生の整体院に来られる患者さんは予知能力者?らしく、膝の痛みの強弱で近いうちに来る地震がかなりの確率で強弱の加減までわかってしまう、というのです。これも自然現象と自分のカラダの反応を見てきた結果でしょう。
気象病と呼ばれるものがありますが、この印象の察知能力が強すぎるとカラダが反応してしまう人がいるもので、それに病名をつけられてしまう、なんてこともあります。
敏感だと生きにくい部分もあるようです。
しかし、人間は誰でも敏感で鈍感な部分を持っています。そして、それを無意識、あるいは意識的にコントロールしながら人生を刻んでいるのかもしれません。無意識だと病気になり、意識的であれば、ある種使える能力になります。
うまく生きるというのは、これらのサイクルを無理にねじ伏せるのではなく、波乗りのようにそのタイミングをつかんでゆったりと地球と一体化して委ねる生き方かもしれません。ただし、意識的にです。
敏感な人は意識のコントロール、つまり、意識を客観的に見て観察し、操縦していくような感覚が必要です。無意識の罠にはまると何も感じられないまま過ぎ去ります。
地球が回り続ける限り、私たちもまた自分のリズムで生きていく。
小さな宇宙としての身体が、大きな宇宙である地球と共鳴しながら、今日もまた意識的な一日を始めたいものです。
それでは、本日も施術に精進します。