人間関係リセット症候群というこの名称は何となく察しがつく。ある日、突然SNSを全削除するとか今までの人間関係を断つ、みたいなイメージだと思う。
芸能人でSNSを削除してしまった人も多い。
調べてみると「人間関係リセット症候群」とは、突然すべての人間関係を断ち切り、連絡先を削除したり、SNSのアカウントを削除・変更したりする行動を指すという。
特に、日本では「人間関係のしがらみ」や「気遣い文化」が根強く、ストレスを抱え込む人が多いため、現在、この症候群が注目されているんだとか。
この症候群は、明確な病名ではない。心理的な負担や対人ストレスが限界に達した際に見られる行動の一種とされていて、一度にすべてのつながりを絶つことで、心機一転したいという気持ちが強く働くのが特徴だ。
有名人でもこの「リセット症候群」?ではないかな、という方々がいた。
ハン・イェスル(韓国女優)
状況: 2016年10月、YGプロデューサーのTEDDYとの破局報道後にSNSアカウントを削除。
理由: 破局によるプライバシーの保護や精神的なリセットが推測されるが、明確な本人のコメントはなし。 しかし、その後彼女はSNS活動を再開している。
剛力彩芽(女優)
状況: 2018年頃、ZOZOTOWNの前澤友作氏との交際をめぐる「匂わせ投稿」が批判を浴びた後、Instagramの投稿を全削除。その後も一時的にアカウント自体を閉鎖した時期がある。
理由: SNSでの炎上やプライベートへの注目を避けるためとされる。その後、再開したが投稿スタイルは慎重に変化。
フワちゃん(タレント)
状況: 2024年9月、SNSでの投稿ミス(やす子への不適切発言)が大炎上し、一時活動休止。その際、一部投稿を削除する対応が見られた。
理由: 炎上収束とイメージ回復のため。アカウント自体は維持したが、問題投稿の削除で対応。
SNS削除(リセット)の背景には、プライバシーの保護(ハン・イェスル)、炎上対応(剛力彩芽、フワちゃん)などと解釈できる。
アカウントごと削除する場合と、投稿のみ削除してアカウントを残す場合に分かれる。完全削除は強い決意を示し、一部削除はダメージコントロールの意図が感じられる。
ファンとの距離感が変わったり、メディアで話題になったりする一方、本人にとっては新たなスタートや平穏を取り戻す手段となることだろう。
芸能人がSNSとどう向き合うかというのは一般人からは想像もできないほど難しい。
特に公私混同や批判の矢面に立つことが多い彼らにとって、削除は一つの選択肢として機能せざるを得ない。
それにしたって芸能人だけが当然SNSをリセットするわけではなく一般人の方が圧倒的にリセット症候群は多い。しかし、このリセット症候群というものは一定の何かしらのパターンがあるのだろうか?
一定のパターンがあるすれば、こんな感じではないか、という項目をいくつか挙げてみた。
行動として、SNS削除、連絡先消去、転職、引っ越しなど、関係を断つ具体的な行動が頻繁に挙げられる完全リセットパターン。これはもう完全に周りの意見なんか聞く余裕もなくなった「THE END」の状態だ。
微妙な心の状態から来るストレス、疲弊感、他者への過剰な配慮や期待、トラウマなどがリセット衝動の原因として語られるプチ心理的パターン。前述の行動が先、ではなく心理から溶けていくような「THE END」のリセットパターン。
一時的な解放感やスッキリ感を求める一方、繰り返しへの後悔や憤り、そして突然襲ってくる諦めも混在している感情の振幅パターン。
自身がこの状態にあると自覚し、投稿を整理したり対策を模索したりする傾向が見られる自己認識パターン。それでもこういう人はリセット後に恐らく後悔しそうなのだけれど、どうかな・・?
どんな特徴があるのか?
人間関係リセット症候群に陥る人には、以下のような特徴がありそうだ。
① 突然、連絡先を消去・ブロックする
「もう誰ともつながりたくない」と感じた瞬間、スマートフォンの連絡先やSNSの友達リストを一斉に削除することが多い。中には、携帯番号を変えたり、引っ越しをしたりと、物理的な距離を作るケースもある。
② SNSアカウントを削除・変更する
SNSは現代の人間関係において重要な役割を果たしているけれど、リセット症候群の人は「アカウントを消す」「新しいアカウントを作って誰ともつながらない」といった行動を取ることがある。
③ 人付き合いが負担になりやすい
日常的に人との関わりに強いストレスを感じている人が、この症候群に陥りやすいと感じる。もともと内向的な性格だったり、周囲に気を遣いすぎる性格の人が多い傾向がある。
④ 過去にも同じような行動を繰り返している
この症候群に陥る人の中には、過去にも「急に縁を切る」「転職を繰り返す」「引っ越しを頻繁にする」などの経験があることが多いのではないか。「リセットして新しい自分になりたい」という衝動が、何度も繰り返されるケースが見られるから。
どのような人がなりやすいのか?
この症候群に陥りやすい人には、いくつかの共通点があった。
① HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)気質の人
HSPとは、周囲の感情や雰囲気に敏感で、刺激に対して過敏に反応する人のことを指す。このような人は、些細な人間関係の摩擦でも強いストレスを感じ、「もう関わりたくない」と即、自身で反応してしまう。
② 完璧主義な人
「人に迷惑をかけてはいけない」「相手の期待に応えなければならない」といったプレッシャーを強く感じる人ほど、限界に達したときに全てを断ち切りたくなる傾向がある。
③ 人間関係に疲れやすい人
友人や同僚、家族との付き合いに過度な気遣いを求める人や、対人関係において「本当の自分を見せられない」と感じる人は、人間関係をリセットしやすい傾向がある。
人間関係リセット症候群は悪いことなのか?
「人間関係をリセットする=悪いこと」と考える人もいるが、必ずしもそうとは限らない。むしろ、ストレスを抱え込みすぎるよりは、一度距離を置くことで精神的な安定を取り戻せることもあるのだから。
ただし、リセットを繰り返すことで「本当に信頼できる人」との関係まで失ってしまう可能性があるため、一時的な感情でリセットするのではなく、根本的な対処法を考えることが大切ではないだろうか。
感情に流されて行動するのではなく、信頼できる人との関係を大切にしながら、深い理解と誠実なコミュニケーションを心がけることが、たとえデジタル世界でも持続可能な人間関係を築く鍵となるのではないかと思う。根本的な解決策を見つけることで、より豊かで意味のあるつながりが生まれるとは思う。
感情に流されて行動するのではなく、信頼できる人との関係を大切にしながら、深い理解と誠実なコミュニケーションを心がけることが、たとえデジタル世界でも持続可能な人間関係を築く鍵となるのではないかと思う。根本的な解決策を見つけることで、より豊かで意味のあるつながりが生まれるとは思う。
根本的な解決策なんてあるのだろうか・・・
少しこのあたりも次回掘ってみます。