活動記録

施術家 吉田正幸のブログ

口コミの心理はこんな感じ

以前、書籍にも書きましたが、~レールに乗れば、お客さんが最高のセールスマンになってくれる~という一節に関して書いてみたいと思います。このレールというのは、相互理解ということです。
 

相互理解は口コミの原点だと感じています。

 
例えば、美容院。
担当の美容師さんは上手な技術は勿論のこと、感じがよくて、とても親切で、不快な対応は皆無。そのうえこちら側の希望に沿ったヘアースタイルをサラッと現実化してくれたら、人に話したくなります。
 
パーソナルトレーナーでも、ネイリストでもそれは同じです。リピートして何度か通ううちにお互いの素性も分かり始めてファンになってくれます。
 

肝心なのは一回目の印象と対応に尽きます。

 
整体・サロン業界であれば、手技は上手くて当たり前です。それでは、手技の上手さってどういうことなんだ?という話になります。それは、その人に合った施術なのか、その人に合った圧の強さなのか?その人が心地よいと感じるリズムなのか?というその人のためのハンドメイドになっているのか、ということです。
 

初回が全てです。

 
これらすべてを、初回で把握しなければ、自己満足の施術となり、結果に影響します。初回の感覚とヒアリングで全部把握するということです。したがってスモールビジネスオーナーはテレパシック感性がメチャクチャ大事なのです。
 
その結果、口コミが発生していくわけです。
 
ただ、肝心なのは、自然発生的に口コミは起こるのですが、それでは分母数が少なくなってしまいます。気に入ってくれてはいても、こちら側のアクションで口コミにスイッチを入れることができます。口コミというものは黙っていても起こりずらいもの。その理由としては、大きく二つあります。
 
1.やっと良いお店(整体院など)が見つかった。混んでほしくない。だから誰にも言わない。
2.友人・知人を紹介しても、その人が自分と同じように気に入るとは限らない、という不安感。
 

やっと良いお店(整体院など)が見つかった。混んでほしくない。だから誰にも言わない。

 
このような心理状態は、一般的に「秘密主義」や「独占欲」といった心理に関連しています。

自分だけが知っている情報を持つことで、他人よりも優位に立てるという満足感や優越感を得ようとする心理ですね。他人に教えないことで、その情報の価値を高く保ち続けたいと考えてしまうような感じです。「自分だけの特別な場所」として保持したいという欲求です。その場所の特別さが薄れるのを避けたいという感情でもあります。

 

友人・知人を紹介しても、その人が自分と同じように気に入るとは限らない、という不安感。

 
この不安心理はとても多くの方がいだくと思います。「好みの不一致」や「評価の違い」への恐れです。または共感の欠如への恐れという感じでしょうね。自分の好みが他人に共感されないことで、自分の趣味や判断力に対する自己評価が下がることを恐れる心理です。

この二つの心理状態をよく理解したうえで、口コミ戦略を練りたいものです。僕は無駄な広告費など一切かけずにほとんど口コミだけで満員御礼状態を作ることだけを考えました。というのは単に広告費をケチっているのではなく、せっかくなら来ていただいている方の“ご縁”で、そこから繋がりのある方々を施術すべきだと感じたからです。


大切なクライアントから「私の友人が腰痛で困っているのよ」と言われたら、素直に本当のことを伝えることです。「一回だけでもいいですから、お声がけください。良いかどうかはその人が決めることですから。しかも〇〇さんのお知り合いであればこちらも安心して施術できます」と伝えるようにしています。

ご縁の原因をこんな感じで作っております。
あとは、その大切な信頼を裏切ることなく誠心誠意施術をするだけです。

PS《今日の気づき》
・口コミの土台は相互理解

・ファーストテイクに全力

・事前に“恐れ”を解消してあげる