「チ。」ー地球の運動についてー
漫画は全巻読んでいて、アニメ化されたというので期待しながら観ました。
テレビで放映日から、一日くらいのタイムラグしかないのでNetflixで観ました。いちいち便利な時代だと思うのが昭和かな。
簡単なあらすじ
舞台は15世紀のヨーロッパ。地動説の証明を目指す人々の物語。主人公のラファウは天才的な頭脳を持ちながらも、当時の教会や社会の圧力に抵抗しながら科学の真理を探求します。
この作品は2021年の「マンガ大賞」で第2位、2022年の「このマンガがすごい!オトコ編」で第2位など、数々の賞を受賞している。1位でないところが逆に自分には良いんだけれど。
感 想
コロナ禍、話題、ついでにタイトルの「チ。」に引きつけられて読んでみた。アニメと違って漫画の拷問シーンは少しグロイので弱い方は要注意かも。
「―地球の運動について―」という副題が気になって読んだ感があります。「チ。」とは地動説の「地」のことだと最初は思っていたけれど、読み進めていくうちに真実を知りたいという「知」でもあり、真実を表す「智」であり、その代償としての「血」であるということにもリンクする。
台詞がイイ
そして、いちいち、台詞が現代の世界観と重なって響きます。
「地動説は美しい、命をかけても惜しくないほどに」、「もし仮に従っていること、信じているもの、見ている現実、その多くが嘘だったらどうする?」など。
宇宙の善に向かっていく
地動説が当たり前ではない時代があった。今では太陽を中心として地球など惑星が回っているという学説は当たり前(だと思っている)のだけれど。
しかし、当時は異端思想として、危険視されていた。地球を中心に太陽などが回っている説が当たり前という認識だった。コレってものすごい利己的な話なんだけど。
古い認識を変えたがらない
天動説は宗教的にも正しいとされ、それ以外の考えは異端思想であり、最悪火炙りの刑に処されてしまう過程がむごいです。
そして、いちいち、台詞が現代の世界観と重なって響きます。
「地動説は美しい、命をかけても惜しくないほどに」、「もし仮に従っていること、信じているもの、見ている現実、その多くが嘘だったらどうする?」など。
宇宙の善に向かっていく
地動説が当たり前ではない時代があった。今では太陽を中心として地球など惑星が回っているという学説は当たり前(だと思っている)のだけれど。
しかし、当時は異端思想として、危険視されていた。地球を中心に太陽などが回っている説が当たり前という認識だった。コレってものすごい利己的な話なんだけど。
古い認識を変えたがらない
天動説は宗教的にも正しいとされ、それ以外の考えは異端思想であり、最悪火炙りの刑に処されてしまう過程がむごいです。
評 価
この「チ。」はそんな時代に生まれながらも、地動説の美しさを内奥で感じ、そして信じ、時代に抗った人々の物語。
神の真理を追い求める過程で、地動説にたどり着くのも宇宙からの呼びかけなのだろうと思った。自然や宇宙と人間との一体感的な。神(Something Great)の作り出した世界の完璧さを見出す事で神の偉大さを認識するということ。更に神を理解するためのあくなき欲求と情熱というものは凄まじいほどの永い歴史が佇んでいるのだ、ということを改めて感じた。自分にとっては高評価。★4.8
最後に
地動説を信じ、己の意志を貫こうとする登場人物たち(複数)の意志や信念が、なんとなく昨今のアメリカ大統領選や兵庫知事選と重なってしまった。古い体制を破壊して新たに創造していくというムーブメントは時代に関係なく価値観の変革を求められ、熱く胸にこみ上げてくるものがあるな、と思う。
歴史や天文、そして科学好きな人でなくとも、この現在に生きる人たちに刺さる作品。とても魅力ある作品です。(主題歌⇒サカナクション段々よくなった!)
PS《今朝の気づき》
- 3分・・では難しくなってきた
- アニメや漫画は思想を形成する
- 人間には果てしない宇宙への渇望がある